お盆の帰省中に、左下の親知らずが腫れて痛くなった。日に日に痛みが強くなって、喉の方まで腫れてきて、喉が痛くなって風邪をひいたような感じに。どこの歯医者もお盆休みで、家にあった市販の痛み止めを飲んでやり過ごした。
実家のある田舎では、どこもかしこもきっちり約一週間お盆休みをとっていた。歯医者さん、休みすぎでは?
仙台に戻ってから、眠れないほど痛くなった。市販の痛み止めもきかなくなった。親知らずめ!今日仕事なのに!寝不足じゃないか!と恨んだ。
まだ小さい歯医者はお盆休み中だったけど、調べたら、年中無休の歯医者が職場の近くにあったので、すぐに電話して、診てもらった。ありがたい。さすが都会である。
抗生物質と痛み止めをもらった。この厄介な親知らずを今すぐにでも抜いてもらいたかったのだけど、腫れているうちは抜けないから、腫れが引いたら抜きましょうと言われた。
薬を飲んだらすぐに治るものだと思ったけど、そうでもなく、じんわりと痛みは続いて、薬がきれる朝方はかなりの痛みだった。
薬を飲んで、痛みに耐えての日々を送ること一週間。やっと腫れがなくなって痛みも気になるほどではなくなった。固いものも気にせず食べられるし、歯ブラシの激痛もない。感動。
今週、腫れの様子をみせにまた歯医者に行くので、先生に相談して、抜いてもらおう。
正直、前に右の親知らずを抜いてもらった歯医者さんのほうが抜歯が得意そうだったので、家から遠くなるのだけど、そっちに頼みたいなと思っている。どうしようかな。
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高校生のとき、ずっと聞いていたチャットモンチーが、この間活動を完結した。
しばらく電源を入れていなかったウォークマンを久しぶりに起動して、チャットの曲を聴いた。チャットのアルバムを流しながら勉強していた日々のこと。チャットの曲について語り合った友のこと。いっきに蘇った。
当時一番聴いたアルバムが「生命力」なのだけど、その一曲目が「親知らず」だった。今聴いたら、その歌詞に、涙なしでは聞けない。毎回泣いてしまう。
そんな曲を、なにげなしに、歌詞の意味も分からずに、毎日アルバムの一曲目として聞いていた、あの頃の自分こそが「親知らず」だったのだと思う。
あの頃より、少しは成長したのかな、と思う。
誰も知らない間に生えてきた親知らず。ブラシが行き届かなくて、腫らしてしまった親知らず。一人で歯医者を探して、電話して、自分の足で行って、病状を説明して、自分のお金で払って。自分で薬を管理して。仕事に行って。親知らずを抜こうかどうしようか悩んでるよ。絶対痛いよね。抜いたら。もう、大変だよ。
親のありがたみを知った頃に生えてくる。厄介な親知らず。
今度、「親知らず」とバイバイするからね。